六三四城的龍馬伝

六三四城的龍馬伝

日本初の新婚旅行

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わが国最初の新婚旅行は、坂本龍馬と妻のおりょうと云われています。
これは慶応2年(1866年)の事です。しかし、それよりも10年も前に小松帯刀と妻のお近(ちか)が同じ霧島の【栄之尾温泉】湯治旅行に来ており、これが「日本初の新婚旅行ではないか!?」という見解があります。小松帯刀とお近が結婚したのは安政3年(1856年)正月頃だそうですが、その3カ月後に霧島を訪問しています。『小松帯刀日記』安政3年4月19日条に次のように書かれてあります。

御トヽ様ニハ今日ヨリ踊之内栄之尾温泉エ御湯治トシテ六ツ過御船ヨリ御出ナリ
尤チカニモ御同道申上、差越候事、拙者ニハ来ル廿二日方ヨリ差越賦ナリ


帯刀の義父にあたる清穆(きよあつ)の【栄之尾温泉】湯治を兼ね、妻のお近も同道し、その後帯刀も追いかけた事が書かれています。先ず、お近と清穆が4月19日に栄之尾へ出発。仕事を片付けた帯刀が同22日に後を追います。23日の日記には、以下のようにあります。

栄之尾占大鐘時分着直ニ入湯ナリ

午後6時ごろ到着しすぐに温泉に入ったと書かれてあります。
以降12日間「入湯無事」などの記述が続きます。つまり帯刀とお近は安政3年(1856年)4月23日から5月6日までの間、霧島の【栄之尾温泉】に湯治旅行に来ています。その後、2人とは別行動をとり、清穆とお近は5月10日まで【栄之尾温泉】に湯治してから帰郷しています。この霧島旅行は、養父の病気療養の同行で夫婦だけの旅行ではありませんが、親孝行と新婚旅行を兼ねたものであったと考えられます。

小松帯刀 (1835-1870)
薩長同盟は京都小松清廉(帯刀)邸で坂本龍馬を介して西郷隆盛、大久保利通、薩摩藩家老の小松清廉(帯刀)と長州藩の木戸孝允(桂小五郎)が倒幕運動に協力する6か条の同盟を締結した。その後、小松帯刀は龍馬とおりょうの新婚旅行の際に大坂から薩摩までの船に同乗、彼ら夫婦を鹿児島市原良の小松帯刀別邸に宿泊させたらしいとの記録もあり、2人は親密な関係であったと考えられています。